クラスのタイムとは、自由遊びの後に、クラスで集まり、子どもたちの思いや気づき、困っていることや発見をクラスで発表して、交流をする時間です。年少からはその時々に応じて行い、年中からほぼ毎日行い、時間は10分から長い時で30分程度です。
そこで話される内容は、最初は「〇〇をしました」という短い報告から、だんだんとその時の感情や状況も話せるようになっていきます。また、聴いている子どもたちも、発言者の言葉に興味を持つようになり、質問や意見が挙がるようになっていきます。
例えば、とある年長クラスでのクラスタイムのことです。
2段の冷蔵庫を作ったよ、と言うことを発表してくれた子がいました。担任から、上の段と下の段で何が違うんだろう?と問いかけると、「うちは上の段はキムチが入ってて、下はヨーグルト」という声が挙がります。また、その発言を受けて、「うちは、下の段は野菜とか入っていて、真ん中は肉とかアイスとか入ってる」という声が挙がると、ある子から「冷たさが違うんじゃない?」という声が挙がります。すると、「いちばん冷たい場所に肉が入ってて、二番目に冷たい所は、キムチとか、まあまあ冷たいのが野菜なんだ」、と言うと、そのやりとりを聞いていた子が、「それはつまり、冷凍、冷蔵、野菜室って言うんだよ」というような、冷蔵庫をめぐるやりとりが繰り広げられました。
このように子ども同士の言葉のやりとりを通して、問題が解決されたり、ものごとへの理解が深まっていくこともあります。
年中・年長クラスでは、異年齢での交流活動を行っています。年長児は年中児の思いを汲みながら関わり、年中児は年長児への憧れを温めます。
はじめは、一緒に遊んだり、昼食をともにしたりしながら交流し、そこから年長児と年中児がペアになって活動していきます。例えば、年長クラスが企画・準備したお店屋さんやおまつりに年中クラスを招待したり、いもほりを一緒に行なったりしています。
一緒に活動していくなかで、日常でもペアの存在を気にかけながら生活するようになり、誘い合って遊んだり、わからないことを年長児に聞きにいったり、様々な交流が見られます。
本園では、音楽教育としてわらべうたを取り入れています。子どもの発声しやすい音域で、言葉を大切に仲間と歌声を合わせます。
保育者や仲間とふれあい、顔を見合わせながら、歌って全身で楽しみます。わらべうたには、必ず遊びがついています。子どもたちは、歌い、遊びながらルールや空間認知も同時に育んでいます。
本園のプレイデーは、日常的な遊びの中から運動的な要素を取り出したものが種目となっています。身体を動かすことを楽しみながら、表現したり、自分の目標に向かって挑戦したり、クラスの仲間と試行錯誤しながら、仲間理解を深め、協働していく事を大切に考え、取り組んでいます。
年少組は、普段の遊びから運動的な要素を組み入れて構成しています。ある年は、園庭の遊具を使って道づくりが盛り上がり、自分たちが辿っていくコースをつくりよじ登ったり、バランスをとって動いたりしました。
年中組は、日常の遊びから個々に挑戦しているものが競技になっています。また、仲間と協働で取り組む競技や二人組でバランスをとって走ることなどにも挑戦して仲間と力を合わせることを経験します。
年長組は、リレーと独自種目に取り組みます。リレーでは、作戦を考え、秘密の特訓をしたりしながら、仲間を理解し支え合って取り組みます。独自種目では、玉運びや玉取り合戦など、クラスの仲間と相談しながら試行錯誤し取り組んでいきます。
以前は、「作品展」という名称でした。当園の作品展は、他の行事と同様に「みせること」を目標にはおいておりません。大人の目から見た出来栄えの善し悪しではなく、子どもたちが遊びや活動の中で描いたり、作ったりしたものを展示してきました。
子どもたちが日常の中でつくりだす世界を、そのまま見てもらいたいという思いから2020年より「こどもがつくる世界」という名称に変更しました。
子どもがつくる世界のコンセプトは、生活と遊びです。子どもたちは、心動かされた体験を再現しようとします。
"こうしたい"という思いが細かくなればなるほど、既存の積み木や遊具だけでは再現できなくなり、自分のイメージに合うような素材や材料を組み合わせてつくっていくようになります。例えば、動物園で体験した子どもが乗れるようなライオンバスを作ろうとしたり、本物のように磁石を使ってリニアモーターカー作りに挑戦しようとしたりしていきます。
特徴的な事は、このように一人がはじめた遊びが、仲間やクラスにひろがっていくことです。